2017-10-12

私のお気に入り銘柄


私のお気に入り銘柄。

年率リターン予想式により求められた年率リターンが、
  • 市場平均以上であること
を原則とし、業種を偏らせること無く
  • 30銘柄
を選び、
  • 年4回(四半期)
の頻度で、等金額で買い付けを行い、運用を行っています。
一度買った会社は原則として、永久に保有します。Buy and Holdです。
銘柄選定の根拠となる決算情報は四半期ごとに発表されるものなので、
どのような立場の投資家にとっても、取引の頻度は四半期がベストではないでしょうか。
ただし、
  • 成長率が高すぎ、その高い成長率が永続しそうにない会社
  • 規模が小さすぎ、安定しそうにない会社
は直感に基づき除外しています。

KISHO30銘柄

  • <SYMBOL> <会社名称> <業種>
  • ABBV AbbVie Inc Health Care
  • ACN Accenture Plc Information Technology
  • AFL AFLAC Incorporated Financials
  • AMGN Amgen, Inc. Health Care
  • BA Boeing Co Industrials
  • BEN Franklin Resources, Inc. Financials
  • BTI British American Tobacco PLC (AD Consumer Staples
  • CHRW C.H. Robinson Worldwide Inc Industrials
  • CNI Canadian National Railway (USA) Industrials
  • DIS Walt Disney Co Consumer Discretionary
  • EMR Emerson Electric Co. Industrials
  • GIS General Mills, Inc. Consumer Staples
  • HD Home Depot Inc Consumer Discretionary
  • IBM International Business Machines Information Technology
  • ISRG Intuitive Surgical, Inc. Health Care
  • JNJ Johnson & Johnson Health Care
  • KO The Coca-Cola Co Consumer Staples
  • LMT Lockheed Martin Corporation Industrials
  • LYB LyondellBasell Industries NV Materials
  • MCD McDonald's Corporation Consumer Discretionary
  • MMM 3M Co Materials
  • MO Altria Group Inc Consumer Staples
  • MSFT Microsoft Corporation Information Technology
  • PEP PepsiCo, Inc. Consumer Staples
  • PG Procter & Gamble Co Consumer Staples
  • PM Philip Morris International Inc. Consumer Staples
  • TJX TJX Companies Inc Consumer Discretionary
  • TROW T. Rowe Price Group Inc Financials
  • XOM Exxon Mobil Corporation Energy
  • YUM Yum! Brands, Inc. Consumer Discretionary


2017-09-17

ティー・ロウ・プライス・グループ(NASDAQ:TROW)の2016年度決算の営業CF黒字が少ない理由


私が気に入っている会社の一つ、ティー・ロウ・プライス・グループ(NASDAQ:TROW、セクターは金融業、業種は資産運用、以下TROW)の2016年度決算の営業キャッシュフローの黒字がとても少なくて気になったので、詳しい事情を調べてみた。
赤色の四角の枠で囲った部分、FundData1()という窓の水色の線が一株あたりフリーキャッシュフロー、FundData3()という窓の黄色の線が一株あたり営業キャッシュフローである。
FundData1():
 黄色:一株あたり純利益
 水色:一株あたりフリーキャッシュフロー
 赤色:一株あたり配当
FundData3():
 黄色:一株あたり営業キャッシュフロー
 水色:一株あたり設備投資(設備投資は資本支出"Capital Expenditure"ともいう)

一株あたり純利益(FundData1窓の黄色の線)は減っていないにも関わらず、営業CFおよびフリーCFが大幅に減少している。GoogleFinanceで調べても以下の赤枠の通り営業CFは減っている。

「Non-Cash Items」が赤字ということは、「利益ではあるが、現金収入ではないもの」が存在することを示している。

なぜ、損失ではないものの、このような12億ドルという巨大な現金支出があったのかを調べるため、米国証券取引委員会のウェブサイトsec.govで、ティー・ロウ・プライス・グループのForm-10K、日本でいう有価証券報告書に相当するドキュメントを調べてみた。
2016年度Form-10Kの36ページに、私が求めていた答えがあった。

TROWは、投資信託を作って投資家に売り込み、信託報酬を得ることを事業内容とする資産運用会社である。一般的に言って、資産運用会社が提供している投資信託は、即日購入・解約ができる金融商品である。
即日購入・解約ができる金融商品は、性質が現金とほぼ同じ資産と考えてよいと思う。

上記赤枠で囲った部分が示すように、
2016年度にTROWは、営業キャッシュフローとして入ってきた現金により、自社で開発した投資信託を買う、あるいは自社開発の投資信託に関連する証券を売買するという取引(※下記補足も参照)を12億ドルかけて行っている。
これが、2016年度だけ異常に少ない営業CF黒字の正体であった。

流動性の高い投資信託や有価証券を買ったことによって、現金収入が減っていたということであれば、「営業CF黒字の減少は、倒産の前兆ではないか?」と心配する必要はまったくないことになる。

しかも、資産運用会社が自社名義で自社開発の金融商品を買ったとなれば、それは「自社製品に対する自信の現れ」であり、「製品を買った顧客と利害をともにする」という誠意と責任の表明である。

※英語の解釈にちょっと疑念が生じたので補足します。
Net changes in trading securities held by consolidated sponsored investment portfolios

青色:メインの名詞「純変動」
黄色:Net changesを形容する前置詞句「証券取引による」
赤色:securitiesを形容する準動詞「保有されている」
緑色:investment portfoliosを形容する過去分詞「連結ベースで提供されている」
紫色:前置詞byの目的語になる名詞「投資ポートフォリオ」

解釈1:連結ベースで提供されている投資ポートフォリオの取引による純変動
解釈2:連結ベースで提供されている投資ポートフォリオにより保有されている証券の取引による純変動

「自社提供の投資信託を取引した
よりも
「自社提供の投資信託の内訳として保有されている証券を取引した
のほうが正しい解釈である可能性が高いです。

また、上の方の赤枠には、
Cash flow attributable to consolidated sponsored investment portfolios

青色:メインの名詞「現金収支」
黄色:Cash flowを後ろから形容する形容詞「~に帰属する」
赤色:toの目的語になる名詞「連結ベースで提供されている投資ポートフォリオ」

解釈:連結ベースで提供されている投資ポートフォリオに帰属する現金収支

さらに、上赤枠で囲った箇所のすぐ左隣の列には、
Cash flow attributable to T. Rowe Price Group

青色:メインの名詞「現金収支」
黄色:Cash flowを後ろから形容する形容詞「~に帰属する」
赤色:toの目的語になる名詞「ティー・ロウ・プライス・グループ(自社)」

解釈:ティー・ロウ・プライス・グループに帰属する現金収支

であり、表によれば例の12億ドルの現金支出はconsolidated sponsored investment portfoliosに帰属しており、T. Rowe Price Groupには帰属していないとも読み取れます。

もっとも、最終的な報告としては合算されているので、Google Financeに載っている数字と、上記Form-10Kの36ページの一番右端の列が最終報告の数字となります。

いづれにせよ、
「倒産の前兆としての営業CF黒字減少ではない」
「流動性が高い金融商品・有価証券の取引に由来する現金収支である」
「資産運用会社の日常業務として生じる現金収支である」
という事がいえます。

2017-09-06

懸念:コモディティ投資の流行は、企業の資本コストを上昇させ、景気を冷やしてしまうのではないか?

投資家は、自身が持つ余剰資金で資産を買う。
その資産とは、主に、資金の追加を望む企業が発行する株式や債券である。
投資家が持つ余剰と、企業が抱える不足をマッチングさせて、資本を有効活用することが資本市場の役目である。

投資家が貸す、企業が借りる、その場が資本市場である。
有価証券だけが資本市場で取引される資産であると考えると、これ以上の説明は不要である。

しかし、投資家が買う資産は株式や債券といった古典的な有価証券だけではない。
貴金属・原油・農産物・仮想通貨などのコモディティもある。

トートロジーであるが、コモディティは商品である。
事業資金を求める誰かの資金調達として発行された証券や借用書ではない。

商品を買うということは、たとえそれが経年劣化しないものであったとしても、それを買うということは投資というよりは消費である。

また、投資になるという理由でコモディティが買われると、その分だけ有価証券が買われなくなってしまい、企業の資金調達を邪魔するのではないか?と私は懸念している。

有価証券に対する需要が弱まってしまうということは、証券の利回りが上昇するということである。利息収入が一定の債券があるとして、それが安い価格でしか買われなくなるため。

証券利回りが上昇するということは、それを発行する企業から見ると資金調達のコストが上昇するということである。

資金調達のコストが上昇すると、投下資本利益率が資金調達コストよりも低い事業を廃止せざるを得なくなる。

そのような形で社会全体が生む付加価値が減ってしまう。

以上のような理由で、私はコモディティ投資の流行は社会全体の付加価値を損ねてしまうのではないかと懸念している。

ただし、消費される原油石炭等資源、農産物に関しては例外である。それらの先物取引には、生産者や消費者を相場変動のリスクから守るという大事な役割があるため。
逆に言うと、消費される商品となりえない仮想通貨のようなものを投資と考えて買うことには、いかなる理由でも賛同することが出来ない。

仮想通貨の性質や賛否については、見解を示す必要があると思うのでまた改めて記事を書こうと思う。

2017-09-03

TradeStation&EasyLanguageを使った一株あたり業績の概観

マネックス証券が提供しているTradeStationとEasyLanguageを使って工夫し、プログラムを書いておけば、過去20年程度の会社の一株あたりの業績の推移を概観する、ということが簡単にできる。

事例1 ジョンソン・エンド・ジョンソン NYSE:JNJ ヘルスケア(医薬品と医療機器)
事例2 ティー・ジェイ・エックス NYSE:TJX 裁量消費財(アパレル)
事例3 エクソン・モービル NYSE:XOM エネルギー(石油メジャー)
事例4 プロクター・アンド・ギャンブル NYSE:PG 安定消費財(家庭用品)
事例5 ボーイング NYSE:BA 資本財(航空機)
事例6 マイクロソフト NASDAQ:MSFT 情報技術(ソフトウェア)

ウインドウ上側:株価(月足終値のラインチャート)
ウインドウ下側の黄色の線:一株あたり純利益
ウインドウ下側の水色の線:一株あたりフリーキャッシュフロー
ウインドウ下側の赤色の線:一株あたり配当

ウインドウ上側は株価である。自分が買い手である場合、安いほどよい。
ウインドウ下側にある数値は、いづれも右肩上がりであるほどよい。

ウインドウ下側にある値を、私が書いたプログラムが出力している。以下のようなソースコードが上記のような値を出力している。このEPS・DPS・FCFPSを出力するプログラムはたったの13行。
ちなみに、このようにEPS/DPS/FCFPSとその推移を見る機能は、gurufocus.comにも用意されている。
TradeStation&EasyLanguageにより、上記EPS/DPS/FCFPS以外にも大抵の財務情報は取得して計算するなどして活用が可能なので、いろいろ紹介していこうと思う。
たとえば法人実効税率の推移など。
私の調査とプログラム計算によれば、グローバルに事業展開する企業ほど賢く節税をしていて、実効税率(法人税÷税引前純利益)が下がり続けている。
逆にアメリカ国内でだけ事業展開をしているというドメスティックな企業の場合、アメリカの法定税率35%をきっちり払っている。という傾向がはっきりわかる。

よく見るサイト

私がよく見て参考にするウェブサイト一覧。

  • google.com/finance
    • 株価チャート、企業の決算などを概観できる。
  • gurufocus.com
    • 個別株投資家なら誰もが見る指標(P/E,P/B,EV/EBITDA,配当利回り,ROE,ROIC,WACCなど)を一覧できる。サイト創立者Charlie Tian, Ph.D.は「数値に基づく合理的バリュー投資が普及して欲しい」と考えているのだろう。そのような真面目さが感じられる。
  • dividend.com
    • 配当に重点を置いた投資情報サイト。個別企業と同様にETFも評価できる。
  • morningstar.com
    • 証券会社などの証券の売り手から独立した投資情報サイトの中では古くからある存在。企業の市場情報・財務情報を一覧できる。信用格付け会社でもある。
  • sec.gov
    • アメリカの証券取引委員会。上場企業の財務情報に関する最上流情報源。Google Financeやmorningstar.comに記載されているものよりも細かい財務情報がほしい時に使う。
  • fred.stlouisfed.org
    • アメリカのセントルイス連邦準備銀行が提供している経済統計。Federal Reserve Economic Data 略してFREDという。

2017-09-02

2015年8月~2016年11月は景気後退期だった

定説では、いまは2008年9月の金融危機から長く続く景気拡大期である。
アメリカの鉱工業生産指数

出典:Federal Reserve Economic Data(FRED)

しかし2015年8月に新興国を中心とした世界経済の成長鈍化が懸念され、世界各国で株安が起きた。チャイナショックとも呼ばれる。この株安には名前がつけられるべきだと私も思うので、いい呼び方だと思う。
上記鉱工業生産指数も、その時期に下落している。(小幅なのでグレーになっていない)
この株安・上記指数の下落傾向は2016年11月、アメリカ大統領選挙のトランプ氏当選
まで続いていた。2016年11月以降は株式・上記指数のいづれも上昇傾向である。

最近のS&P500と上海総合指数
出典:Google finance

いまは景気拡大が予想され、実績としても起きている。そのため
・長期金利の上昇
・債券価格の下落
・長短金利差拡大による金融機関の利ざや拡大
などが起きている。

2015年8月~2016年11月の間世界経済の成長が止まっていた。
それ以降は高い成長率を取り戻しているので、トランプ氏当選を境に世界経済は新たな景気拡大期に入った、というのが私の見解である。

2017-08-28

年率リターン予想式を利用する

前回の記事で示した年率リターン予想式を、具体的な銘柄に当てはめてみる。

前回示した数式を詳細設計とし、マネックス証券で利用できる取引ツール「TradeStation」内で利用できる投資用プログラミング言語「EasyLanguage」で自動計算できるよう実装を行った。

このツールや言語は、プログラミングと投資の両方に興味がある人にはとても役立つものだと思う。

事例1 ジョンソン・エンド・ジョンソン (NYSE:JNJ) ヘルスケア
予想リターン:14.59%
予想成長率:12.04%
配当利回り:2.55%
集計年数:25.5年

配当実績(Dividend.comより引用)

所感:配当利回りと成長率の両方が十分高い。
こういう会社を業種を分散させつつ買うことが私のポートフォリオの目標となる。

事例2 サザン (NYSE:SO) 電力
予想リターン:5.94%
予想成長率:1.14%
配当利回り:4.8%
集計年数:28.25年

配当実績(Dividend.comより引用)
所感:配当利回りが高く、成長率が非常に低い。投下資本と設備投資が巨大で、ROICが低い業種は皆このような傾向を持つ。電力・ガス・水道・通信・不動産等。

事例3 アクセンチュア (NYSE:ACN) 情報技術
予想リターン:40.74%
予想成長率:38.87%
配当利回り:1.87%
集計年数:16.5年

配当実績(Dividend.comより引用)
所感:予想成長率が非常に高い事例。少ない投下資本で成り立つ産業にこういう傾向がある。生活必需品・タバコ・ITサービス・金融サービス・ヘルスケア・フランチャイズ等。

事例4 インテュイティヴ・サージカル (NASDAQ:ISRG) ヘルスケア
予想リターン:14.04%
予想成長率:14.04%
配当利回り:0%
集計年数:17.75年

配当実績なし
所感:配当を出さない会社の場合、予想成長率=予想リターンとなる。